豊島区南大塚にある【東京あかつき法律事務所】お気軽にご相談ください。

CONTENTS

記事一覧

2022.07.04

子どもがいる家庭において離婚や別居をすることになった場合、一方の親は子どもと一緒に過ごせなくなります。しかし離婚・別居時に取り決めた内容に従い面会交流を行うことで、以降も子どもと会うことはできます。

ただ親同士の仲が悪いと面会交流が拒否されてしまうこともあり、そうすると離れて生活する親としては子どもに会うことが困難になってしまいます。このような場合にどう対応すべきか、この記事で面会交流を実施する上で重要なことを解説していきます。


面会交流は子どものために実施するもの


そもそも「面会交流」とは、親が子どもと直接会う交流のことを言います。「両親が離婚をしていて一方の親は子どもの監護をしていない」ケース、または「婚姻中ではあるが両親が別居していて監護していない」ケースで行われます。

父または母が子に会ってする交流は「直接交流」とも呼び、他に「間接交流」と呼ばれる交流の方法もあります。こちらは電話やメール・チャット、手紙などの手段によって意思疎通を図るタイプの交流です。

いずれの方法にしろ、交流は子どもの健全な成長のために設けられている制度です。例え両親が離婚・別居していようと、子どもにとって親であることに変わりありません。一方の親が監護をすることはできなくても、愛情を注ぐことは子どもにとって重要なことで、交流によって喪失感などの精神的な負担を和らげる効果が期待できます。

面会交流等におけるポイントは、この「子どもの福祉に資するかどうか」という点にあります。そのため親が持つ子どもに会いたいという気持ちを第一に行われるものではないのです。

そこで親側が子どもに会いたいとどれだけ願っても、交流が子どもの福祉に反する結果を生む場合には会うことは叶わないでしょう。


面会交流が拒否されたときの対応


様々な事情・理由により、監護をしている親側から面会交流が拒否されることも起こり得ます。拒否が正当であると認められるケースもありますが、子どもの福祉に反しないのであれば拒否は許されません。そこでこの場合、非監護親としては以下の対応を検討することになるでしょう。


【面会交流に関する調停の申し立て】

面会交流が拒否されていて、当事者間で話し合いを図るのが難しいという場合には、家庭裁判所に対して調停の申し立てを行いましょう。

面会交流の可否やその内容について、公的機関の関与を受けつつ協議を行うことができるという手続です。

面会交流の可否に関しては、これを「禁止あるいは制限すべき事情」の有無がまず見られます。仮にこの事情があったとしても即座に交流が不可能となるわけではなく、交流方法を工夫して実施ができないかといった検討も行います。

交流の内容に関しては、「子どもの利益」を最重要視した上で、子どもの年齢や本人の意向にも配慮して検討していきます。

なお調停は、裁判所で行う手続といっても当事者の意思が尊重される柔軟性の高い手続であるため、両親のスケジュールや個別の事情にも即した形で内容を決めていくことが可能です。

そのため調停を通して当事者間の信頼関係認められると判断されたときには、交流の具体的内容が両親の協議に委ねられることもあります。他方、監護親が強く拒絶しているなど、当事者間の対立が厳しい場合もあります。このとき、当事者間の協議に委ねたのでは円滑に交流を実施できない可能性が高いため、調停条項で詳細を定めていくことになります。


【間接強制による面会交流の実現】

調停により交流の実施とその内容が定められたにもかかわらず拒否をし続けている場合、調停調書に基づいて間接強制を行うことになります。

間接強制とは、義務を履行しない者に対して制裁金を課すことで間接的に履行を強制することを言います。この場面においては、例えば「調停で取り決めた内容通りに面会交流を行わない場合、1回につき○○万円の制裁金を課す」といった形で間接強制がなされます。


【弁護士による交渉】

間接強制により心理的圧迫を加えることで、ある程度交流の機会が確保されやすくなるでしょう。しかしながら間接的に促すに過ぎず、無理やり連れだして面会を実施することまでは叶いません。さらに、間接強制まで行うことになれば両親の関係性はさらに悪化してしまうおそれもあります。

そのため、できれば間接強制を実施することなく、良好な関係性を保ちつつ交流を実現することが理想です。当事者間の話し合いでは感情的になってしまうこともありますし、冷静な話し合いをするためにも弁護士に依頼して代理で交渉をしてもらうと良いでしょう。


面会交流拒否の理由に応じた対策が重要


面会交流が拒否されたとき、基本的には上に述べた対応をすることになります。

しかし一定の場合には交流が制限されたり、禁止されたりします。以下で制限・禁止されやすい事情を挙げるとともに、各ケースにおける対策も解説していきます。


【「子どもが連れ去られるから」との主張があるケース】

面会交流をすることで「子どもが連れ去られるおそれがある」と認められるようなケースでは交流は難しいでしょう。子どもの心身の安定を害することになるからです。

ただ、このような主張を受けた場合であっても対策の余地はあります。例えば、監護親や第三者の立ち合い、第三者機関の関与を受けるようにして連れ去りの危険性がなくなるような条件を付すことで交流を実施できるかもしれません。


【「虐待を受けていたから」との主張があるケース】

離婚・別居前に子どもに対し虐待をしていたと主張して拒否されるケースがあります。また、監護親に対する虐待が理由で拒否されるケースもあるでしょう。

これらの主張内容が事実であれば交流の拒否が認められやすいと考えられますが、一方の主張のみで決定されるわけではありません。そもそも本当に虐待はあったのか、主張通りの程度であったのか、といったことは双方が提出する資料および家裁の調査官よる調査結果から判断することになります。

そのため自身に有利な証拠を示すことで相手方の主張を退けることも可能ですし、場合によっては第三者の立ち合いや第三者機関の利用によって実施できるケースもあります。


【「子どもが拒絶しているから」との主張があるケース】

子ども自身の意思で交流を拒絶していると主張されるケースもあります。このときは、子どもの年齢や発達の程度、非監護親との関係性などを鑑み、真意に基づいて拒絶しているのかどうかが見られます。

監護親の気持ちを汲み取り、子どもが本心に沿わず拒絶の意思を示すこともありますし、子どもが言ったからといって必ずしも交流が叶わなくなるわけではありません。

調査官が調査を実施することもありますので、発言が真意なのかどうかにつき争って面会を果たす余地があります。


【「再婚したから」との主張があるケース】

監護親が、再婚をしたから交流をしたくないと主張することもあります。しかし虐待や連れ去りなどの場合と異なり、再婚の事実が認められても直ちに制限・禁止される事情とまでは認められません。

面会交流を果たしたいと考える非監護親としては、弁護士に相談するなどして相手方と交渉を図るのが有効な手段と言えるでしょう。

一覧へ戻る
このページの先頭へ